始まっていないことは希望でしかない

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「自分が何をしたいのか分かりません。。」
先日、クライアントのAさんからこのような悩み相談を受けました。
Aさんはこれまでの人生、常に何かに依存して生きてきた人です。
親、彼女、ネットワークビジネス、コミュニティ、etc…
誰かのために尽くす、目の前の人を幸せにすること、それによって自分の居場所を探し続ける、そういった人生を30年以上も続けてきたのです。
目の前に誰かがいるときはその人を一生懸命、幸せにしようと尽くすのだけれど、家に一人になると常に不安・孤独が襲ってきます。
「自分のことが知りたい!」
Aさんの心の叫びを聞きました。自分が生まれた意味は何なのか、自分はどこから来てどこへ向かおうとしているのか。
その答えを知りたくて知りたくてたまらない。Aさんの心は叫んでいました。
動き続けることの限界
Aさんはこれまで、常に動き続けてきました。人を目の前にすれば、その人が抱えている問題・課題・悩みに対して無限大、問題解決のためのアイディアを投げかけます。
その結果、相手から必要とされることもありますし、必要とされないこともあります。必要とされる人にはとことん尽くし、でも1年ほどすれば関係が切れます。関係が切れる原因としては、「相手から飽きられるから。」だそうです。
Aさんと対峙する相手からすれば、問題解決の方法は教えてもらえたとしても、こう言いたくもなるでしょう。
「Aさんは何をしたいの?どう生きたいの?どんな人なの?」
いくら行動を変えて自分のために生きようとしても、30年も誰かのための人生、誰かを幸せにするための人生を歩んできたAさんは自分のことが全くみえなくなっていたのです。
行動を変えることで自分のことを知るというのは、例えるならば、自転車で月に行こうとするようなものです。そもそも使う道具が違うのです。そのことにAさんは気が付いていません。
何を知るべきか
Aさんは何を変える必要があるのでしょうか?それは
「自分の人生が始まっていない。」
まず、それに気づくことです。
人間は子供の頃に親、特に母親との間で何かしらショックを受けるような事件を経験しています。これは覚えていない人もいるでしょうが、大人の状態から振り返って大したことでないことであっても、子供からすれば大ショックなのです。
このショックな事件によって、人間は心のアクセルと心のブレーキを装着します。アクセルは自分の人生理念であり、ブレーキは自己否定です。よく、
「自分の嫌なところはみたくない。。」
ということを言う人がいます。
しかし、あなたは車を運転するときにブレーキが無い車に積極的に乗りたいと思うでしょうか?時速60kmのまま交差点を右折したいですか?
人間の心を車だと思ってください。心のブレーキ、不要だと本気で思いますか?
本質的解決策
車を運転するときにアクセルとブレーキが必要なように、人間もアクセルとブレーキが無いと、そもそも生活すらできないでしょう。
エンジンが物質である車を動かすように、人間を動かし続け、考えや感情、イメージ、エネルギーさえもつくり続ける何かのエンジンがあるのです。
そのエンジンを人類はこれまで知らずに500万年間生きてきました。
ゲームの主人公になるのか、設計者になるのか
車と人間の例を使ってエンジンを説明してきました。
あなたは自分のエンジンを知った状態で今この瞬間を生きているでしょうか。
自分が何によって動き続けているのかを知ることは自分の人生を設計する上で必要になってくることです。
そうでなければ、エンジンとあなたの人生が無関係なままです。瞬間的に湧いてくる考え・感情に支配されてもそれを統制することができません。
「あなたの人生は生まれてから1秒も始まっていません。」
まずはこの自覚を深めましょう。
始まっていないことは、これからいくらでも人生をクリエイトすることができるという、無限の希望そのものです。
まずは、始まっていないことがどんな意味なのか、知るところから始めましょう。
少しでも興味を持たれた方のお問い合わせ、お待ちしています。
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